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元気いばらき!サーフィンフェステバル in 大洗

レポート


元気いばらき!サーフィンフェステバル in 大洗

3・11東日本大震災から、すでに1年4ヶ月が過ぎた今も、東北各地の津波の被災地では、復興とはほど遠い凄惨な状況が続いている。福島では原発事故の収拾は未だつかず、原発周辺に暮らしていた多くの住民は放射能汚染から身を守るべく、否応ない避難を虐げられたままだ。ここ茨城においても、農作物や魚貝類に与えた放射能汚染問題はさらに深刻化している。
 そんな陰鬱な空気を払拭すべく7月7日、8日の両日、茨城県、大洗町、茨城サーフユニオンの協力により、震災からの復興を祈念する「元気いばらき!サーフィンフェステバル・イン・大洗」が開催された。この大会は、ISUサーフィンサーキットとは異なり、全国のアマチュアサーファーからの参加を募り、また昨年度、国内ランキング16位以内でトップ・シードにランクされたプロ・サーファーを招待した。
 7日から8日午前中は、断続的に降る雨という悪天候の中で大会は進行された。大会期間中の7日、8日共に、風は弱いオンショアが吹き続けていたが海面にはほとんど悪影響がなく、肝心の波は腰から肩サイズと問題無く大会はスムースに進行されていった。

レディスクラスは、ラウンドハウスカットバックが印象に残った福島の北郷夕翔が優勝、地元茨城の宮田紀子が2位、東京の中島幸乃が3位、仙台の佐藤香織が4位となった。チャレンジクラスは、スピードのあるサーフィンを披露した東京の澤地海杜が僅差で他を退けた。2位は、長谷川翔一、3位は野底大介、4位は出沢宏悦と続いた。混戦のオープンクラスは、決勝でよい波を得てハイ・スコアーをメイクした東京の猪狩佑典が優勝した。2位は惜しくも茨城の益子祥太郎、3位は福島の伊藤正貴、4位は茨城の伊藤友章となった。スペシャルクラスは、2人のロコ・サーファー対2人のビジターサーファーの壮絶な戦いとなった。ビジターは、共に16歳で湯河原出身の高校1年、既にアマチュア界では、2人ともその名を馳せる松下諒太と村上 舜の2名。そして、それを迎え撃つ地元勢、太田友貴と野田修成。太田は、まだ若いが既に長い間、茨城のアマチュア・サーファーの頂点に居続ける。また、野田は地元大洗出身の17歳。進境著しく今年になってから目に見えて急激に力を付けている。アマチュアの最高峰の戦いとあって、既に超満員となった観客席からは、彼らの洗練されたパフォーマンスに、ため息を漏らす瞬間が何度かあった。ヒート終了のフォーンがなるまで、ファイナリスト4名の死力を尽くした戦いの結果は、優勝松下、2位野田、3位太田、4位村上となった。大会の最期を締めくくったプロ・クラスの決勝は、絢爛豪華という言葉がピッタリの競技内容だった。プロ・サーファーからの次々と繰り出される高度な技の数々を観て、観客席からは「かっこいい」という数名の女性からの声援も聞かれた。時間一杯に高い技術を見せつけて完全に観客を魅了していたプロ・クラスを制したのは高梨直人だった。2位椎葉 順、3位田中 樹、4位中村昭太と続いた。観ていて、順位などさほど問題にならない位に4選手ともに素晴らしいサーフィンを披露してくれた。
 盛大に催されたこの復興祈念特別大会。各クラスの準決勝戦が始められる頃には、溢れるばかりのギャラリーが会場に押し寄せ、会場内のムードは最高潮に達していた。隣接した駐車場一面で県内外のB級グルメが味わえる「夏のグルメ屋台村」も同時開催された。こちらも大盛況であったようだ。7月7日、8日の2日間の大洗水族館周辺には夥しい数の人々が訪れていた。茨城県、大洗町、大洗のまつりの会、茨城サーフユニオンが一体となり実行されたこの企画は、人々に多少なりとも明るい希望を与えられたに違いないはずだ。
(写真・レポート 石毛正昭)

順位表

プロクラス・ファイナリスト
RANK NAME TEAM
第一位 高梨 直人 -
第ニ位 椎葉 順 -
第三位 田中 樹 -
第四位 中村 昭太 -
スペシャルクラス・ファイナリスト
RANK NAME TEAM
第一位 松下 諒太 WAVI
第ニ位 野田 修成 イエローサンズ
第三位 大田 友貴 EPIC
第四位 村上 舜 WAVI
オープンクラス・ファイナリスト
RANK NAME TEAM
第一位 猪狩 佑典 東京
第ニ位 益子 祥太郎 SUN
第三位 伊藤 正貴 福島
第四位 佐藤 友章 SUN
チャレンジクラス・ファイナリスト
RANK NAME TEAM
第一位 澤地 海杜 東京
第ニ位 長谷川 翔一 ラップビート
第三位 野底 大介 SUN
第四位 出沢 宏悦 ムラサキ
レディースクラス・ファイナリスト
RANK NAME TEAM
第一位 北郷 夕翔 福島
第ニ位 宮田 紀子 K-BROS
第三位 中島 幸乃 東京
第四位 佐藤 香織 仙台

プロクラス

スペシャルクラス

オープンクラス

チャレンジクラス

レディースクラス


写真 石毛正昭