2017年 第二戦 茨城県知事杯レポート
茨城県知事杯
6月18日(日)、鉾田市トップサンテで、ISUサーフィン・サーキットの第2戦「茨城県知事杯」が開催された。天候は、終日、雨が降りそうな曇天で、強い風が海側から吹き付けていた。気温も平年よりもかなり低く肌寒い陽気だった。
3ポイントで競技が行われたが、午前中の堤防の南側のAポイントは、北側のB,Cポイントよりも海風を受けず比較にならないほど良かった。B,Cポイントは普段だったらサーフィンしない程のコンディションで、ここで競技した選手たちが気の毒に思えたほどだった。
ショートボード・ウィメンクラスの決勝は、コンディション不良の中、北崎美優がヒート前半に大きなオフ・ザ・リップを決めて、エクセレント・スコア-を得て、そのまま優位にヒートを支配して優勝した。2位から4位までは僅差の混戦だった。五味雅恵、我妻久美、伊藤美佳と続いた。
キッズ・チャレンジクラスは、選手たちのパフォーマンスでギャラリーを大いに盛り上がらせていた。決勝では、優勝した菊池一汰のライディングが目を引いた。ボトムターン、アップス&ダウン、オフザリップ、カットバックとバラエティに技を繰り出し、普段の練習の成果を踏んだんなく見せていた。3位の鯉沼多輔も予選で見せたボトムターンは印象に残った。2位、4位の早坂健汰、志賀勇平もスピードに乗った良い滑りをしていた。今後のこのクラスの戦いには、面白さが充満している。
ロングボード・オープンクラスの決勝は、ライトに崩れる良い波を捉え、それをメークした菊池里騎が優勝した。2位には石崎学、3位には田代啓、4位には鈴木頼俊と続いた。
チャレンジクラスの決勝は、吉田忠久と小学生の井上真男の一騎打ちと言った戦いだった。二人の優劣の差は非常に付け難い状況の中、勢いの差で井上が確実に上回っていた。井上は、河原子に続ずきこのクラス2連覇を達成し勢いに乗る。吉田は2位。3位は、もう一本が欲しかった廣瀬豪、4位は藤崎洋介となった。
オープンクラスの決勝は、序盤から中盤にかけて、斉藤幹太が2本の良い波を捉え、それらをメークして他を大きく引き離し優勝した。2位の志賀勇平はヒート終了間際、このヒートのベストスコア-を挙げたが、もう一本のスコア-が低く斉藤のスコア-には及ばなかった。3位、4位は善戦及ばず野底大介、引地涼太と続いた。
スペシャルクラスは、前半のライディングが勝敗を左右した。序盤に2本のレフトブレークの波を確実にメークした五来潤の好スコア-に、最後まで他の3選手が及ばなかった。2位の諸戸英雄は、ヒート全般に渡り攻撃的な展開であったが、技の完成度では五来の方が上回っていた。その点がジャッジに評価されたのであろう。3位の野田修成は、このヒートのオープニングウエーブを捉え、良いライディングへと繋げたが、その後は良い波は得られず、空回りのままヒートは終了してしまった。4位の安部亘も野田と同様に、燃え尽きた戦いとはならなかったようだ。コンディション不良の中の戦いで気の毒に思う。尚、五来潤は、このサーキット、嬉しい初優勝を飾った。
トップサンテでの、コンディション不良の中でのISUサーフィン・サーキット第2戦は無事終了した。今大会は、県外からのエントリーが多くこれまでの最大の参加者数となった。悪天候、強いオンショアの中、悪銭苦闘しながらも健闘した選手たちは、賞賛に値するだろう。ただ、選手たちには、よいコンディションのもとで戦わして挙げたい。次は、9月9、10日の「大洗カップ」。良い波の大会になって欲しい。
(リポート&PHOTO・石毛正昭)
大会の模様は、コチラよりご覧頂けます。